お金については本当に考えさせられることが多い。
例えば、チップだ。
すべてのタイ人に一人ずつ聞きたい。
チップってどうなん?
一体、全体どれだけの重さなの????
例えば、街中のトイレの多くは有料だ。
こういう風にトイレの入り口に人がいて、お金を徴収している。
これはいわば入場料なのでチップじゃない。
5バーツ→15円。
こういうわかりやすいトイレは大好きだ。
しかも有料トイレは比較的きれいなことが多い。
5バーツ払えば、チップはいらない。
っていうか、5バーツがチップみたいな感じだろう。
でも、ホテルは?
タイの旅行本にこんなことが書いてある。
「タイも最近はチップの習慣をもつようになってきたところもあります。ホテルではチップを20バーツ程度置いときましょう。」
うーん。
チップの習慣のなかった国がチップを…
うーん。
しかも20バーツって金額は、どのくらいなんだろう。
20バーツ…60円か。
微妙過ぎる。
清掃とは言え、ホテルで働くような人だから、タイでは少しは裕福なんじゃないかと思う。
で、60円ってのは…
まあ、10人回収したら600円になるからね。
200バーツあれば、1日のご飯くらいにはなるからな…
で、タクシーなわけ。
ふっかけてくる人が結構いる。
100バーツで行けるところなのに、300バーツで言う。
200バーツの儲けか…
10人にふっかけたら2000バーツ。
基本的にはメーターがあるから、メーターに従うルールなわけ。
メータ見たら37バーツ(110円)とかなったとするじゃん。
ちゃんとメーターを使って良心的にやってくれたから、チップあげようと思うよね。
40バーツあげたら3バーツ(9円)のチップ。
これってどれくらいうれしいんだろう?
50バーツあげたら13(40円)バーツのチップ。
うーん。
100バーツ払ったら、300円払った気分で63バーツ(190円)のチップ。
190円は多そうだけど、でも200バーツも平気でぼったくってくるタクシーがいっぱい横行してるくらいだから、バランスとるために…
うーん。
それに日本のタクシーだと300円ってなのは安すぎだし。
でも、ここはタイだからそんなの関係ないし。
買い物しても、値切りながら買わないととんでもないことになる。
「すみませーん。この服いくらですか?」
「500バーツ。」
「えっ?」
「300バーツ。」
…聞きなおしただけで、いきなり値段が下がってしまうと、さっきの500は何のため?って思う。
「100バーツじゃ無理?」
「200バーツならいい。」
えっ?
そこまで下げるのなら、300バーツって100バーツぼったくり??
結局180バーツくらいで買うことになる。
うーん。
お金のことはいつもわからなくなる。
こんな出来事があった。
田舎の孤児院にいったとき、原付をレンタルで借りた。
迷子になってしまって、帰り道がわからなくなってしまった。
「すみません。○○はどちらですか?」
「この道をまっすぐ行って左側にあるわ。」
って全然ない。
だから、そこまで行って他の人に聞く。
「すみません。○○はどちらですか?」
「この道を曲がって3分よ。」
…ないやんけ。
みんなにウソを教えられ続け、ここはインドか?と思いながら、もうすでに自分がどこなのかわからなくなっていた。
そして、コンビニで聞いた。
「すみません。○○知ってますか?」
「それはすごく詳しいわ。この道を4キロ向こうに行ったところよ。」
うそやろ?
4キロも行くなんて絶対におかしい。
最後に入った食堂だ。
「すみません。○○ってどこですか?」
「電話番号とかわからないの?」
「わかります。これです。」
紙を渡すとそこにかけてくれた。
そして完璧なる道を教えてくれた。
今度は絶対に合ってるっぽい。
僕はいくらチップを払えばいいの?
そして考えた僕は、深々と頭をさげて、全力の笑顔でお礼を言った。
おばさんは「いいわよ。」って感じだった。
あの好意にチップは出せんぜ。
あの好意にお金は出せんよ。
その国での金銭の雰囲気は暮らしてみないとわからないんだろうって思う。
ガイドさんとかに聞けば、少しはわかると思うんだけど、僕らにガイドさんはいなかった。
僕らは完全にフリーで行動しているからだ。
今まで海外に何回行ったかもうわからないけど、でもチップをはじめとする金銭的な感覚はいまだによくわからない。
でも、それも勉強だって思う。
ここは地球なのだ。
日本の計りだけでものごとがわかるはずがないんだから…